今週も見ましたよ、アンサングシンデレラ!早速レポ書きたいと思います!
前回荒れた「こんなん、現実離れぢゃ!」という「ありえへん∞病院薬剤師」はとりあえず置いときますね(そもそもフィクションですし)
今回の話は
*麻薬の管理
*クラリスロマイシン×オレンジジュースで激まず
*ロペラミド過剰内服云々からの患者および家族との絡み
でしたね。
まず、ロペラミドの過剰内服でナロキソン…はなかなか見ない症例ですね(私が知らんだけかもしれませんが)。作用機序がどうとかはポンコツなので割愛します。個人的にはロペラミドを大量に飲んでしまうほどケモ(抗がん剤)の副作用が出てるならそれに対する対策を元々の大学病院では考えていなかったのかがむしろ気になりましたが…
そして物議をかもしているのが「患者が知られたくない情報を家族の前で言った」。これは現実だと結構問題だと思いますね(まぁ、ドラマなのでいいですが)。普段、仕事上カルテを見ることが多いので体感したんですが、意外と家族にも知られたくない情報というのはあります。例えば婦人科関連だと中絶歴などは「家族にもsecret」など書かれていることもあります。私自身はカルテ(病歴)というのは究極の個人情報だと思っています。だからこそ守秘義務が大事です。
仕事中に患者の家まで…云々は置いときますね。
次に麻薬管理について。
今のところ、少なくとも私が就職してから勤務先にいきなり厚労省の麻薬Gメンがやって来たことはありませんが、毎年1回、都道府県薬務課と地方厚生局(厚労省の出先機関)の立ち入りは来ます。もちろん、事前予告してですけどね。これは何をするかというと、麻薬の管理状況の確認もですが、処方箋が適正に運用されているか確認したり(疑義照会の記録)、毒劇薬の管理を確認します(他にも確認事項はあります)。薬務課は「どーもおつでーす」という感じで適当ですが、地方厚生局はスーツ集団が目を光らせに来てるって感じですかね。
そして、今回の「麻薬がない!」騒動ですが、かなりお粗末な管理をしている病院かな…と思います。とりあえず、自分の勤務先は絶対に処方箋がないと麻薬は払い出しません。また、毎日始業前、終業後の在庫確認に加え、処方箋と電子カルテ、在庫数が連動しており常に在庫確認しながら調剤します。
ただ、今回のくだりに関してはありえへん∞とは言い切れないですね。というのも自分の勤務先ではたしかにありえませんが(モルヒネ大学のお友達の勤務先もありえないそうですが)、おそらくこういうお粗末な管理をしている病院はありそう。。というのもすべての病院が電子カルテにしろIT化が進んでいるわけではありません。IT化が進んでいるといろんな面でセーフティーネットにはなりますが、新卒薬剤師を毎年採っているような病院ならともかく小規模な病院だと設備投資が進んでいなかったり、業務の安全管理手順も正直定まっていないことが多そうです。
以前の記事で少し麻薬業務について触れました(貼っときます)
kusuriya-mameta.hatenablog.com
とりあえず麻薬は管理がめんどくさい(大変)です。調剤済み麻薬廃棄届に…いろいろありますが、一番厄介なのが麻薬事故届です。いわゆる麻薬事故に関してですが主なものは
①破損(落とした、こぼした)
②誤投与(患者に投与するとき量を間違えた、別人に投与したなど)
③紛失
ですが、
①破損はとりあえず全部回収すればOKです。例えば注射を割った場合だと、こぼれた液をシリンジで吸い、ふき取ったガーゼも保管しなければいけません。
問題は②誤投与と③紛失です。これはかな~り厄介なことになります…
患者さんに1回1個のところを2個飲ませてしまった…、別の患者さんに麻薬を飲ませてしまった、別の患者さんに処方するはずがオーダー間違えた…など実際に起こってます…こういうことが起こった時は薬剤部から担当者が病棟へ行き事情聴取したり、状況の報告書の作成等があります。また、紛失の場合は盗難の可能性がある場合は警察に届出、場合によったら記者会見してニュースになるかも…!?そしてどちらの場合も麻薬事故届を都道府県薬務課に提出後、状況によっては後日、薬務課が立ち入り調査にやってきます…なので多くの場合に当事者となる看護師さんは「麻薬事故」をかなり恐れていらっしゃいます((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
長くなるので、クラリスロマイシン×オレンジジュースの話はまた後日書こうと思います。お楽しみに(^^)/
今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!