某日、調剤室で先輩が散薬の監査をしていました。静脈血のような赤色でしたので(※まめ太は眼鏡はずしたら0.1切ってます。コンタクトユーザーですが近視+乱視ですがそこまで強くは矯正していません)、
まめ太;さてはそれはリファジンの脱カプですか?
※リファジンとは抗結核薬のリファンピシンです。カプセルのため、量を変更する際は「脱カプセル」といってカプセルの封を開けて中の粉を取り出し、処方されて量を散薬として分包します。
先輩;ブー!ワーファリン顆粒でした~
※ワーファリン顆粒はご存知の方も多い抗凝固薬ワルファリンカリウムの散薬です、ワルファリンは光で分解するため赤色の遮光シートに入ってます。顆粒は薬自体を赤色でコーティングして遮光しているようです。
まめ太;Oh,,,:はずしちまったー!(一応あんまり見えてないからと言いたいw)
そこへやってきたベテランおばちゃん薬剤師、
おばちゃん;殺鼠剤に入ってるのはそれ(ワーファリン)だよー。(全身)出血起こして、眼底出血して目が見えなくなってきて、明るいところに出てきて死ぬんだよ。
まめ太&先輩;へぇへぇへぇへぇー!
知りませんでした( =^ω^)
気になったので殺鼠剤について調べてみたのですが、ワルファリンは3~5日くらい食べてくれると効く、つまり慢性毒性を使ったものみたいですね。ワルファリン抵抗性のネズミは第2世代のクマリン系抗凝固薬のジフェチアロールが入っているものがいいそうですね(こちらはヒトには使わないモノです)。
ワルファリンのLD50(投与した群の半数が死ぬ量)ですが、
マウス(オス);323mg/kg
(メス);58mg/kg
ヒト経口最小中毒量;約10mg/kg?
マウスの体重は大体成体で20gぐらいなので、オスのマウスで約7mg、ヒトで体重50kgとすると500mgのワルファリン量ってことですかね。
ワルファリン錠はとりあえずうちは1mgが採用なのでネズミさんは7錠、ヒトは500錠飲んだらやばたんってことでしょうか。
殺鼠剤の中には具体的にワルファリン量がいくら含有されているのかはメーカーのホームページをサーフィンしてもはっきりわかりませんでしたが、ネズミさんが5日くらい食べてくれたらコロリするのでヒトが殺鼠剤の1セット食べても大丈夫みたいなことは書いてありました。LD50と照らし合わせてもまんざらウソでもなさそうですね。
まめ太は基礎研究でネズミさん(マウス)に某毒を飲ませる実験を最近までしていたのですが、意外とネズミさんって強いようで、ヒトなら確実に死んじゃうような体重あたり量でもピンピンしてたりします。急性毒性ではうまくいかなかったので途中から慢性毒性実験に変更したのですが、それでもうまくいかなかったので一旦打ち切りになりました‥やはり動物実験は難しいですね。
ひょんな日常業務から人間以外の生き物の話が飛び、最終的には研究活動を思い起こすことになったおもしろな一件でした。
余談ですが、殺鼠剤の知識は全くなかったのでこの記事を書くにあたりスマホでかなり検索しました。なのでまめ太のスマホの検索履歴は「殺鼠剤 致死量」「殺鼠剤 ワルファリン」‥など誰かに見られる間違いなくやばいやつ認定されそうですね‥笑(((^_^;)
今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!
今日も読んでいただきありがとうチュー。またのご訪問お待ちしているチュー!
バイバイチュー!!
※気分だけハロウィン