そんなタイムリーな話題でもないですが、アフターピル(商品名;ノルレボ錠)が処方箋なしで買えるようになるかもしれないそうですね。
まだ政府は決定していませんし、反対派がどうこう言ってますが、政府がどうこう言い出したらなんだかんだGo!されそうな気がしますね。
まず、最初に言っておくとまめ太はアフターピル市販に賛成でも反対でもありません。モテない女日本代表選手という現実が粛々と荒野のごとく続いているだけですwただ、いちおう他人にくすりを売りつける商売をしておりますので、くすりやとして気になることをつらつらと書いていきたいと思います。
荒野の果てに何があるのだろうか、、、
まずピルのしくみですが、フィードバックがどうとかLHサージがどうなど小難しく、ポンコツレベルのまめ太にはわかりやすく解説するのは厳しいので、ググって下さい。
スーパー簡単に言うとアンサングシンデレラにも登場した低用量ピルはエストロゲン+プロゲステロンが入っていて避妊や月経困難症などに使われます。72時間以内に‥というアフターピルはレボノルゲストレルというプロゲステロンだけが入っています。
くすりやとして心配なことは副作用です。特にまめ太は病院のくすりやなので病院絡みで気になることといえば低用量ピルの血栓症です。これはエストロゲンの影響で血栓ができやすくなります。有名な話だとヤーズ配合錠のブルーレターですね。せっかくなのでアンサングシンデレラレポのピル登場回を貼っときます。よろしければどうぞ。
kusuriya-mameta.hatenablog.com
なので、手術前にはピルは基本的に休薬します。最近はある程度の総合病院なら手術前は「周術期管理センター」なるものが術前面談をします。沼の底病院もしかり、術前には麻酔科医との面談、歯の状態を衛生士さんが確認したり、薬剤師と現在服用している薬やサプリメントの確認をします。「この薬はいつから休薬ね」なんて話になります。
「予定手術なら休薬できるけど、緊急手術ならどうするんや?」と思われた方、いい質問ですね。そういうときは、ピルを内服されている場合はヘパリンをしばらく点滴し続けます。要するに手術って動けない時間が長過ぎるんですよ、だから血栓できるリスクがあるので手術中に弾性ストッキングを履いたり、手術後もフットマッサージャーを着けていたりするんです。なので血栓をできにくくするためヘパリンを流します。この前もそんな患者さんいました。それを考えると普段から自分がどういう薬を飲んでいるか、特にリスクがある薬は主張できる手段を持っていないと万一のときに対応できないかも‥ですね。
なぜピルに血栓症を起こしやすい副作用があるのかというとエストロゲンのせいです。‥ということはアフターピルにはエストロゲンは入っていないので血栓リスクは特に関係ないです。
一応くすりやなので、沼の底病院の採用薬にはありませんがノルレボの添付文書とインタビューフォーム、くすりのしおり‥に目を通しました。セントジョンズワートは作用を減弱させるようですね。アンサングシンデレラしかり、オシャレ系ハーブティーには気をつけましょう。フェノバルビタールやフェニトインは併用注意みたいですね。
てんかん持ちの人は気をつけたほうがいいのかしら‥
なんだかんだ反対派がいてもおそらく市販化されそうか気がしますが、みんな大事なこと忘れてる!!!
売るのは薬局(ドラッグストア)ぢゃ!!!
間違いなく要指導医薬品になるんぢゃろう。ということはくすりやの出番ぢゃよ!!!アンサングシンデレラならナカノドラッグの小野塚さんの出番なのぢゃぁぁぁぁ!!
服薬指導はどうする?sensitiveな内容だから他の客に聞かれないような配慮したほうがいい?書面を用いて説明?「いつヤリましたか?72時間以内しかダメっすよ」ってダイレクトに聞ける?あ、セントジョーンズワートならオシャレ系ハーブティーの話したほうがいい?
くすりやとしていろいろ考えること多くね??
なのに、薬局(ドラッグストア)薬剤師としてアフターピル市販にどう対応するかって全然話題になっていない気がします。。
市販化すると対面して説明する存在として、かなり重要なポジションになると思うのですが‥
そう考えるとどんなにドラマ化しようが、やはり薬剤師はまだまだ「アンサング」なのかなぁ‥と思ってしまうまめ太なのでした(´・ω・`)
今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!