アナと雪の女王って英語では「FROZEN」というタイトルなのは映画が放映された当初驚きでした。
さて、本題です。
新型コロナのワクチンが完成してアメリカやイギリスで接種が始まろうとしているというニュースがかけめぐっていますね。
さて、このワクチンですがメーカーにもよるものの「保管温度が-80℃だってよ、ヒェェェェ‥!」と騒がれていますね。マグロ冷凍車で乗り切るんぢゃ~なんてことも言われているみたいですが笑、この"冷凍庫"についてLaboを紹介しながら語りたいと思います。
まず、家庭用冷蔵庫はだいたい4℃、冷凍庫は-18℃と言われています(設定にもよりますが)。
病院の薬剤部には調剤室にはいわゆるショーケース型の冷蔵庫があります。これはインスリン等冷所保管の薬をいれてあります。また、倉庫にはストックを保管できるように部屋が丸ごと冷蔵室になった部分も存在します。温度は4℃です。
じゃあ冷凍庫は?と思われるでしょうが、冷凍庫はありません(※治験薬の保管はどうしてるのか不明)。冷蔵保管の薬は凍ってしまうとアウトで(例えばインスリン注射とかね)、また冷凍保管の薬は基本的には薬剤部にはないです。ただし、手術室には手術で使う特殊な冷凍保管の薬や、乳酸リンゲル液を冷凍してあるので-30℃冷凍庫があります。臨床はこんなところですね。
ではLaboではどうか。研究では4℃保存、-30℃、-80℃、-150℃‥などプロトコルによって色々あります。ただし、まめ太の所属するLaboは-80℃冷凍庫を所有しておりません(共用エリアにはありますが)
まず、-30℃冷凍庫は家庭用冷凍庫に毛が生えたようなものです。実験途中や保管サンプルなどとてもよく使います。
次に今話題の-80℃‥と言いたいところですが、Laboにはないので割愛‥(´・ω・`)
そして-150℃冷凍庫ですが、これはまめ太は軍手を二重にはめて出し入れします。というのも冷たすぎて凍傷おこします。冷たすぎるのとあまりむやみにサンプルを出すとBossからお目玉をくらうので少ししか写してませんが、金属の棚状のケースにサンプルごとに分けて保管していることが多いです。
↑※実際のLaboの写真です
さて、-30℃も-150℃もどっちも冷たいぢゃろ!そんな大差あるのか??と思われた方。
全然違います!
たとえば、まめ太の所属Laboでは細胞のstock(増えた細胞を凍らせておいて、必要なときに溶かして培養する)はセラムチューブに入れた後、-30℃に一晩入れたのち-150℃で保存しています(なおLaboによってやり方は異なります。液体窒素に保存するところもあるそうです)「細胞は解凍は素早く、凍らすのはゆっくり」が基本です。
↑※実際のLaboの写真です
しかし、先日うっかり-30℃に細胞を入れたまま3日ほど忘れていました、、、。その後気づいて-150℃に移したのですが、その細胞は解凍するとほとんど増えませんでした、、。おそらく-30℃でしばらくほったらかしにしてしまったので細胞が死んでしまった可能性があります‥( ;∀;)
‥ハイ、まめ太のミスです。私が悪うございました。。。
という感じで繊細なものにはその違いが影響するようです。今回のコロナワクチンもmRNAワクチンだそうなので、おそらく繊細なものだと思います。温度管理がキーとなりそうですね。
話題の-80℃冷凍庫については語れませんでしたが、その前後?の-30℃と-150℃の冷凍とはどんなものかしら‥少し知っていただけたでしょうか?冷凍庫は臨床のくすりやは意外と扱わないので研究活動を通して紹介できたので皆さまの参考になれば幸いです( ^ω^ )
今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!