"くすりや"まめ太の処方箋

地方の病院で"くすりや"やってます

【あれから】続・小林化工事件【いろいろ】

先月記事にした小林化工のイトラコナゾール錠の事件に関し、

 

kusuriya-mameta.hatenablog.com

 

もう既に報道されていますが、

 

 

最長116日の業務停止処分/(^o^)\オワタ


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「‥‥会社、つぶれないかなぁ?」沼の底病院の調剤室では報道された後そんな会話が飛び交いました。

 

そして、1月27日にリルマザホン錠が自主回収となり、小林化工のリルマザホンを採用していた沼の底病院は急遽先発品のリスミーに採用を切り替えました(先発品しか存在しないから)。以前にも書いたかもしれませんが、病院は調剤薬局と違い、採用薬といい病院全体会議で審議され決められた薬品しか使いません。たとえばロキソプロフェンの成分の錠剤は病院では「うちはA社のロキソプロフェン錠を採用する」となればその1種類しか(基本的には)購入しません。先発がほしいと言われようがB社のものがほしいと言われようが、「無理なものは無理ぢゃ~ないものは出せぬ!」です。リルマザホンは後発品は小林化工のものしかなかったので、これがダメになると必然的に先発にするしかないです。一方、調剤薬局「全ての薬を扱う」となっていますので理論的にはどんな薬でも調剤できます(もちろん、現実的には全ての薬を在庫所有なんて無理だけどね)

 

また、今回の処分が決定する前から「沼の底病院で採用しているいろんな小林化工の薬が買えなくなったときの代替候補リスト☆」が作られていました。おそらく今後、出荷停止等で入手困難になるとどんどん別のメーカーに切り替えることとなります。

 

ちなみに切り替えはめーっちゃめんどくさいですwというのも基本的に「○日△時から全て一斉に切り替え」とされますので、事前に旧薬品で医者が電子カルテに処方を入力していた場合、「新しい薬品に変えて下さい!」と電話しなければいけませんwまた、(沼の底ルールでは)病棟から返品がきても旧薬品は廃棄しなければいけません(入院の薬の返品についてはまた記事にします)

 

‥ということは、旧薬品と新薬品が混在して、間違えて旧薬品を払いだすと‥ 

 

インシデント!!/(^o^)\やめてくれーー!

 

ザ・インシデント(字幕版)

ザ・インシデント(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

他にも、電子カルテのオーダーの設定をしたり、薬品の棚の表記やバーコードの登録、インデックス‥色々やらなければいけないことが山積みです。←くすりや以外の方は何のことかわからないと思うので、また記事にします。

 

 

そしておそるべきことはバンコマイシン点滴静注MEEK(MEEKとつくものはMeiji Seikaファルマの販売品。製造していたのは小林化工だった)が出荷調整になっており、この影響で他のメーカーも出荷調整になっており(そもそもバンコマイシンはMEEKがシェアの大半を占めていた)、場合によっては院内の処方オーダー中止になるかもしれないということです‥バンコマイシンMRSA治療の定番のため、これが処方できなくなると患者さんに多大な影響が出そうです‥


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今回の事件ができるだけ患者さんに影響がないように対応できればいいな‥と思いますが、ペーペーくすりやのまめ太はどこのメーカーを採用するかなんて決定権はありませんので、ただただお祈りするしかできないのでした(´・ω・`)

 

今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!