"くすりや"まめ太の処方箋

地方の病院で"くすりや"やってます

国内留学の思い出

部屋を掃除しているとこんなものが出てきました。

 

 大掃除のイラスト「掃除道具」

サンプルのDNA抽出用のスワブです。
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実はまめ太、モルヒネ大学生時代に(格好つけて言うと)国内留学をしており、他の大学の研究室で実験していました。そのときの研究テーマがDNA関連で、このスワブで色々擦ってサンプル採取して、PCRして、clean upして‥といったことをしていました。懐かしくなったので当時の実験ノートのコピー(※STAP細胞で一時期話題になった実験ノートというものは所有権は教室に属しますので教室に保管されてます。当時、データのバックアップとしてスキャンしており、その印刷物を持ってます)を見返すと、めちゃくちゃ丁寧にノートが書かれていて見やすいwすげぇ、当時の自分w今は‥○△※◆§‥‥/(^o^)\

 宇治野 健 on Twitter: "トレンドからSTAP細胞関連の面白ツイート色々 ...

 

あと、お遊びで期限切れの試薬でALDH2遺伝子のSNP識別に関してReal-TimePCRなんてのもしました。私と他にも教室員の方々の唾液サンプルを使って行ったのですが、私は理論上いくらでも飲める野生型ホモでしたが。

 

 

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当時はあくまで実験手段だったスワブPCRがこんなにも世に知れ渡る日が来るなんて、夢にも思わなかったなぁ‥‥

 PCR機器のイラスト

 

 

 

この国内留学は自分のその後の人生を大きく変える機会でした。

モルヒネ大学の研究室でも勿論研究は行っていたのですが、学部生で溢れかえり実験するのに順番待ち、教員の指導もままならぬドタバタ劇を日々繰り広げてました(まぁ、薬学部なんてどこもそうだよね)。しかし、国内留学先はその当時は学生の所属者がおらず(※今は違うみたいです)、教員から直接ゆとりを持って指導を受けることができました。また、私立のモルヒネ大学は所詮「国試受からないとシャレになんねーよ!」な国試予備校的な要素もあり(まぁそれはシャーネーな)、教員も国試をどう受からせるかに意識がシフトしておりましたが、留学先はそういうのはなかったので本当の意味での研究者の方々と接することができ、貴重な経験でした。特に留学先は医師、歯科医師臨床検査技師、non-MDの(医療資格なしの)研究者‥などカオスな研究室で、臨床ではチーム医療やらなんとか言ってても結局トップの医者の指示に従う‥が実情ですが、研究のフィールドではそういうことは関係なく、ある意味バックグラウンドは関係のない真のフラットさがあり、心地よい環境でした。

 

結果的に臨床に進むことを選び、田舎の公立中学の運動部のような沼の底病院薬剤部に就職してからもなお、ほぼマニアックな個人の趣味レベルで今も基礎研究を続けることになったのはこの国内留学の経験があったからに他ならないです。

 

4連休(といっても仕事してたからそんなに連休感なしw)中に「あの論文読まなきゃ‥学会のスライド作らないと‥」など色々画策していたものの、なぜかやることが迫ると部屋の掃除をしたくなりw(テスト前とかやりたくなるよね??)、掃除して休日が終わってしまいましたwあっ‥オリンピックも見ました、今度は寝落ちせずに。

 

ふと見つかったスワブからあの頃を思いだし、ノートが意外にも綺麗でw、初心に戻って今のLaboでも精進しないとなーと思ったのでした。


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↑おまけ。これは先日、細胞のサンプルからRNAを抽出しているところです。

 

 

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