"くすりや"まめ太の処方箋

地方の病院で"くすりや"やってます

【薬学生応援企画】就活情報~マメナビ~③

くすりや白い巨塔シリーズ③


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Q.とにかくおっきな病院がイイんです!認定とか専門薬剤師取りたいし!

A.大病院は認定や専門を持ってる人が多いし取得のための認定施設になっていることも多い。ただし自分もそれができるとは限らない。

大病院は認定や専門(以下、資格)を持っている人が多い代わりに薬剤師の数も多いです。取りたい資格は(上の人から)順番待ちだったり、同世代と希望が被ってしまうとどちらかの人しかやらせてもらえません。資格は「それに関する業務」に当ててもらい、一定期間従事したり研修を受けないと取れません。また、資格は一旦取得したとしても更新が必要です。「それに関する業務」から外されてしまったり、育休や子育てで研修や学会の単位を取り続けなければ更新ができなくなります。必ずしも自分の希望が通るとは限らないでしょう。

また、薬剤師の認定、専門は医師の専門医制度とは全く違います。がん専門薬剤師や妊婦授乳婦専門薬剤師はその設置により特定の業務ができたり加算をとることができますが、どちらかというと組織の実績と個人の業績にしかなりません。最近は資格を持っていたら給料を上げてくれる病院もあるようですが、少数派だと思います。

 

ここで、「臨床に出たいけど病院と調剤薬局どっちにしようか?」という人のために対比をしたいと思います。

〔世の中のイメージ〕

病院…給料安い、当直しんどい、残業多い、覚えること多そう、なんかきつそう、経験積めそう

調剤薬局…給料高い、ゆるふわできそう、知識限られそう、在宅やれそう

 

まず給料ですが、調剤薬局は民間企業なので初任給は高いです。ただ、前述のように病院は当直代など手当がつくので必ずしもそうとは言えないかもしれません。

また、薬局は総合病院の門前か、開業医の門前かで状況が全くちがいます。

開業医は通常午前診と夜診があるので途中中休みがあり、仕事が終わるのが遅くなります。さらに土曜日も少なくとも午前中は営業、代わりに平日のどこかで休み…でしょうか。でも、よく考えてみてください。世の中は月~土9時-17時勤務の生活サイクルで大部分が回っています。それを夜19時や21時まで営業、土曜は出勤…要するに世の中の大部分の人々が働いていない時間帯に働くのです。高い給料を貰わないと割に合わない気がしませんか?だからこそ給料が高めなのだと思ってます。

また患者さんとの距離も病院はたとえ病棟業務をしてもそこまで近くありませんが、薬局はかなり近いです(在宅とかもあるしね)。さらに、お金に関することは病院は医事課に任せますが、薬局は保険点数やレセなど薬剤師が管理しなければいけないことも多いですね。薬局は「患者さんの生活に入り込んで接する」と言っても過言ではない気がします。

扱う薬も門前の病院によっては限られているかもしれません。ただ、薬局は基本的に全ての薬を扱いますが(全国の処方箋受付ますって入口に書いてある)、病院は採用されてる薬しか扱いません。なので自分の病院に採用されてない薬は実は結構知らなかったりします‥

忘れがちなことですが、調剤薬局は「民間企業」です(もちろん、法的には医療施設とされていますけどね)。なので本名は◯◯株式会社だったりします。民間企業なので福利厚生は会社によってバラエティに富んでいます(リフレッシュ休暇や、レジャー施設利用、子どもが◯歳まではどうとか)。一方病院はあまりバラエティに富んだ福利厚生はないですね。

 

つづく

 

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