※これは本当は昨年末に書こうとしていた記事です。
昨年、麻酔の導入薬の新薬「アネレム」(一般名;レミマゾラム)が沼の底病院でも採用されました。
https://mundipharma.co.jp/medical
(↑※いちおう医療関係者しか見ないでほしいそうです)
ベンゾジアゼピン系の薬剤です(ミダゾラムみたいなやつね)。ということは拮抗薬が存在します。薬理の授業で習ったよね、フルマゼニル(商品名;アネキセート)です。
手術中の薬品の扱いというのはぶっちゃけ「麻酔科医の匙加減」という感じなのであまりよくわかりません(ポンコツですみません、けど最近、月刊薬事の周術期特集でお勉強なうです)。麻酔の導入には古くからプロポフォールがよく使用されています。しかし、プロポフォールは東京女子医大事件(ググってね)をはじめとして色々あり、最近では管理が厳しくなってきております(日病薬雑誌2021年4月号にも載ってるよ)。
そんな中麻酔科医局のテコ入れで沼の底病院も昨年、アネレムが新規採用となりました。「各手術室内に置いてくれ!早く使いたい!」なんて言われたので薬品の管理装置を突貫工事して大量に納品しました。気が短いことで有名な某麻酔科ドクターはアネレムが気に入ったようで、オペ看さんが「アネレムは拮抗薬があってキレがいいから、患者さんの負担も少なくなるし、気が短い○○センセイがチョー気に入ったわ!」なんて言ってました。アネレムはこれからはプロポフォールに取って替わる期待の新薬になると思います!!楽しみですね!!
‥…と書くつもりでした、去年の年末は。
なぜ「つもりでした」なのか。
実は今年に入ってからぜんっぜん使用されていません。あまりにも使用されないので、
まめ太;「ねー、アネレム全然出てなくないですか?」
主任;「‥そうなんだよね」
まめ太;「どうしてパタっと使われなくなったんですか?」
主任;「‥なんか、"使いにくい"らしい。使用期限のこともあるから会議で麻酔科医に言ったら「‥アッ‥じゃあ‥研究目的ってことで‥ウン‥」だって‥」
あれほど麻酔科医局のテコ入りで採用した期待の新薬がどうして「使いにくい」のかポンコツまめ太にはわかりません。しかし何か理由があるのでしょう。機会があれば麻酔科医に突撃インタビューしてみようかな。
ということで今日も沼の底病院ではプロポフォールがジャンジャン使われています。
(※プロポフォールはマイケルジャクソン謎死事件で一般の方はご存知かもしれないですね)
今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!