"くすりや"まめ太の処方箋

地方の病院で"くすりや"やってます

アンサングシンデレラ【第5話】

お盆も終盤ですが、アンサングシンデレラ第5話レポ、お付き合いよろしくです!

 

‥‥( ^ω^ )

 

前回の続き、娘娘亭のジーチャン末期がんの話でしたね。

 

終末期医療という話でしたが、(現場の状況を)薬学的に解説するのは少し難しいかな‥どちらかというと「ヒューマンドラマ」でした。(登場したs-1、シスプラチン、オプジーボの解説はポンコツレベルのまめ太は割愛します、すみません‥)

この終末期医療ですが、ターミナルの患者さんの対応は医療機関でまちまちです。急性期病院なので‥と転院をどんどんさせる病院もある一方、急性期でも意外と最期まで看取る病院もあります。

残念ながら?(というか窓際族ゆえ?)まめ太は院内の緩和ケアチームには入っていません。また、ケモ(抗がん剤etc‥)は注射薬の調製はしますが、がん患者さんへの指導業務やレジメン(がんの◯◯療法‥などの院内の雛型設定のようなもの)委員などの業務の担当をしておりません。また、治験関連の仕事も少しだけしておりますが、基本的には外部のCRO、SMOさんが入っておられるのでデータ入力を少々するくらいです。なのであまり詳しくお話しするのは難しいです‥公式サイトの医療監修ページがわりとわかりやすくケモや治験をまとめてあったかなと思います。

というわけで、こんなポンコツショボタンのまめ太でも語れる現場ネタでも‥

 

◆当初、ジーチャンに告知をしていなかった。最近は基本的にどの病院も本人に告知をする方針が多いです(かなり高齢の場合は家族の意向で伏せることもなきにしもあらずですが‥)。というのも、未告知だと「なぜ、教えてくれなかったのか」と訴訟になる場合があるから。まぁ、最初に問診票に「告知の希望の有無」を書くことが多いですけどね。

 

刈谷主任とのやり取りがあった「ケモセラピールーム」。この呼び方は病院によってまちまちですが(というかうちもそんな呼び方しない)、あの部屋は陰圧になっています(外に抗がん剤を漏らさないように)。また、室内に置いてあるモノは汚染されてると見なすのでうちでは室内では(調製作業をしない場合で、ガウンを着なくても)手袋をはめてます。ボールペン等もケモの部屋専用として室外には持ち出さないようにしてますね。このケモ担当なのですが、病院によってはばく露の健康上の観点から危険手当をつけたり、2年たったら業務を外すなど配慮しているところもあるようです。また、基本的に妊娠したらケモ業務はばく露予防の観点からどこの病院も担当から外してますね。また、モルヒネ大学のおともだちが勤めてる病院は「妊娠しそうな若い女性はケモ担当を外す」そうです。なのでそういうところは‥おひとりさまお姉さま方の巣窟となっていて‥おそろしや‥だとか/(^o^)\

 

◆ドラマでは刈谷主任ががんの認定を持っているとされていましたね。薬剤師のがんに関する認定には、日本医療薬学会が運営しているがん専門薬剤師、日本病院薬剤師会が運営しているがん薬物療法認定薬剤師の2つが主で、他にも日本臨床腫瘍薬学会など各学会が認定しているものがあります。少し話がずれますが、大学6年生の就活の頃は、「がんの専門が取りたい!認定が取りたい!」と希望し、研修施設になっていたり、認定取得者がいる病院に人気が集まったりしていました。しかし、卒業して数年経った今‥うーん。熱意が残っている人はほとんどいないかも‥以前、少し書いたかもしれませんが、実は男女問わず、結構転職してたりします。また、結婚してもう既に一線を去っている人も多いです。専門や認定というのは所定の期間、従事したり、研修や学会で単位を取らなければいけず、さらに取得した後、数年後に「更新」がやって来ます。この更新が正直なところ取得以上に大変で、子どもがいたりすると結局更新できずに認定消滅してしまった人も周囲に結構いますね。

あ、ちなみにまめ太は某認定を1つ持っております。誰でも取れるショッボイものですがwただ、コロナの影響で研修が全くゼロになってしまい、更新のための単位が集められそうになく、頭を悩ませています‥

 

◆ドラマでは治験が悪いイメージで扱われていた気がします。まめ太もデータ入力していて、プラセボ(偽薬)が当たり、生食を注射してる‥なんて目にすることもあるのですが、基本的に治験はプラセボに当たると全く無治療になる‥ということはないように設定されています。どちらかというと「もう手の打ちようのない患者さん」は割りと積極的に入りたがるような‥?(あくまで個人の感覚ですが)。

 

‥なんか、とりとめのない話になってしまいましたね。ヒューマンドラマ要素が強かったのであまり語れませんでしたが、懲りずに次回もまたレポしようと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

最後に、今回の話題だった終末期医療のみならず、「最期にどうありたいか」を問われる場面が増えています。まだ若いし元気だから関係ない?いや、救急医療の現場でもです。急病になった、事故に遭った‥延命治療は?呼吸器どうする‥?数年前「人生会議」という某芸人さんを起用したポスターが強烈ゆえ物議を醸しましたが、とても重要なことだと思います。

 

今日も読んでいただきありがとうございます。またのご訪問お待ちしています!

 

※パソコンがあまりご機嫌がよろしくないので、アプリで文章のみの投稿です。手抜き感あってすみませんm(_ _)m